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最近、体感する『ガソリンが原因』であろうノック現象‼

以前より『ガソリン・オクタン価』と『圧縮比』の関係、そこで起こる『ノック現象』について警鐘を鳴らしてきた当ブログですが、最近(今年の夏以降)は更にガソリンのオクタン価が低下しているように感じることがしばしばあります。

たとえば当社の代表、ZAK柴崎も普段使いしているジープでノック現象を感じることが多くなったように感じているそうですし、お客さんの中でスーパーカブに乗っている方ですら、上り坂や全開時に「キリキリキリ」という音を感じることが多いそうです。
またお客様の中では夏頃からショベルで高速の上り坂などで同じようにノック現象を感じるようになった、とのこと。先ほど述べたとおり上り坂などで「キンキン」という音を感じるようになったそうです。

おそらくは、ズバリ、プレイグニッションによる「ノック現象」でしょう。

 


上は正常な点火で、燃焼拡大時に低温の吸気側へ燃えづらいガスが追い込まれ、
超高圧縮で着火するセカンドバーンのノッキング。下はプラグ点火前に自然着
火するプレイグニッション。両方とも上死点前にピストンを押し返す作用で首
振り状態になり、想像以上に多大なダメージをクランクへ与えます。

 

たとえば戦争の影響などもあるのでしょうが、ガソリンの値段が高騰していることは、皆さん、日常の中で感じていると思います。そして、あくまでも推測の域を出ないのですが、ここ最近はガソリンのオクタン価が価格と反比例して落ちたような感を受けます。大排気量の空冷エンジンのハーレーで不適切に高い圧縮比のバイクなどは、おそらく顕著にそうした症状が出ているのではないでしょうか?

特にガソリン成分の変化で、以前にはあまり見られなかったトラブルが昨今ではとても多く見られるようになっています。
「ガソリンエンジンはガソリンで動く!」事は誰でも知っています。が、しかし「ガソリンの特性の変化で、エンジンのセッティングやチューニングが大きく変化する!」事を考えているメカニックやチューナーは未だ少ないようです。いまだにハイコンプピストンを組み込んで、ノッキング症状を起こしているマシンもよく見かけます。今のガソリンはEFI用の設定となっており、大排気量のハーレーには圧縮比を適切にしなければ適応しないものとなっています。基本、現在の国産車は1シリンダーあたり600ccくらいまでの排気量を限度としています。しかし、空冷大排気量のハーレーにとっては当然、同条件ではありません。

H-D社も同様に、空冷96cuinの排気量で9.2:1や、74cuinのXL系で10:1という空冷大排気量とは思えない圧縮比になっています。近年の水冷マルチEFI搭載であれば11:1 位は大丈夫でしょうが、それは1シリンダー体積が小さく、水冷による温度安定性、更にノックセンサー付きのコントロールによって、ノッキングはある程度、抑制していますが、しかし当社サンダンスのテストの結果では、空冷H-Dでは今やビッグツインで1600ccだと9:1以下、1200ccのXLで9.8:1 以下でなければ危険です。ここであえて言いますが、つまり今の新車はノーマルの状態でノック現象を発生させている状態なのです。ましてやそれを排気量アップしてハイコンプ化などは日本のガソリン事情においては言語道断です!! 今すぐ正しい知識を身につけ、エンジンノック対策を緊急的にでも講じなくてはなりません。日々ガソリン成分は、空冷大型ツイン向きではなくなっているのです。


プラグ着火後の火炎伝播時、冷やされ気味で燃焼が遅れた混合気が急速に圧縮
され2次的爆発する。その際の圧縮が異常に高いため物凄い高温を発するため
に、ヘッドやシリンダーやピストン等にダメージを与え、さらにはクランクに
ダメージを与える。このノッキングは冷やされやすいインテーク側のシリン
ダー内壁付近に多く発生します。

 

小排気量のカブですら、ノッキングが起きている現状を見ると、今まで以上に注意が必要なのは確実です。

当社、サンダンスに出入りしている外車ディーラーの方々からも同じような声を聴くことがあります。

まずいたずらに高圧縮化するチューニングなどは、この先の時代、ますます危険をはらんでいると言わざるを得ません。

転ばぬ先の杖も、用いらねば意味がありません。まずは大きなトラブルになる前にご自分の愛車を見直してみることを勧めます。

 

 

 

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