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新製品のミルウォーキーエイト用ツインテックEFIコントローラーを装着しました『前編』

2017年、新たに採用された4バルブヘッドがFL系モデル(ツーリングファミリー)に搭載され、翌年には新設計のソフテイルフレームが登場した新時代のハーレー、ミルウォーキーエイトですが全ビッグツインモデルがこのモーターに切り替わって、既に4年が経過しています。つまりはカスタム市場的にも落ち着いてきたと言えそうですが、このタイミングでいよいよ当社サンダンスでもM8用ツインテック“の“M8FI-G1フルコンキット” の準備が最終段階となりました。

現在は最終プロトタイプの製品をモニターのお客様の車両に取り付け、テストを行っているのですが、ノーマルのM8とは大きく変わった“ハーレーらしい”鼓動感に対して、かなりご好評を頂いています。
また雑誌やWeb媒体などのメディアの方々にも、それぞれ試乗して頂いたのですが、皆さん一様に「ハーレーらしいドコドコ感があって面白い」「トルクがある」「多くの人がイメージするであろうハーレーならではのフィーリングをM8で実現しているのが凄い!」と驚きを隠せない様子。過去10年以上前からツインテックのEFIコントローラーを取り扱い、開発にも携わってきた当社サンダンスですが、嬉しいご意見を頂く結果になりました。

2007年からハーレー全モデルのエンジンの吸入方式がキャブレターからインジェクション(EFI)に切り替わりましたが、その当時も今も巷で耳にするのが「ハーレーに味が無くなった」という意見です。
もちろん、ノーマル車両のままでは、そうした言葉を否定する材料がないのも正直なところですが、だからこそツインテックのEFIコントローラーを当社では早くから開発し、「インジェクション・ハーレーに “テイスト” を取り戻す」ことに尽力してきた次第です。お陰様でTC用ツインテックEFIコントローラーも好評を博しておりますし、何より取り付けて、実際に走らせたお客様たちなら、同製品が生み出す「ハーレーらしい鼓動感溢れるフィーリング」や「アイドリング時の快活なハーレーらしい三拍子のリズム」をお分かり頂けているのではないでしょうか?

日本のユーザーの皆さんがハーレーに求めるもの……それをあえて言えばモデルの新旧に関係なく、『鼓動感』や『トルク感』、それらが相まって生み出される独特のフィーリングだと思います。
EFIというものの構造上、日本の国産4気筒のような回転型のエンジンや、空燃比だけを整えてパワーを上げることに対しては適しているのでしょうが、あまりにスムースな「ビューンと走るようなフィーリング」だと皆さんがイメージするようなハーレーらしさが希薄になってしまうのが正直なところです。

その結果、TCやM8が「ショベルのような鼓動感」や「味わい」にならないと思われがちなのですが、我々、サンダンスのスタンスはそうではありません。水冷60度のようなまったく構造の違うエンジンなら仕方ないかもしれませんが、空冷OHV45度のVツインである以上、最新のハーレーでもエンジンに「味わい」を与えることは可能です。事実、我々はこれまで工学的な見地からTCやM8でも「ショベルのようなフィーリング」を与えてきました。また、それをEFIで具現化するのが “サンダンス/ツインテックJAPANバージョン”であり、世界唯一のプロダクツという自負もあります。

実際、今では様々なEFIコントローラーや純正のコンピューターに取り付けるサブコン、純正のコンピューターのプログラミングを書き換えるメモリーのリフラッシュなども市場にはありますが、どれも “味わい” という部分が追求されているワケではないと言わざるを得ないのが現実です。もちろんO2センサーで感知したデータを補正し、効率良く混合気を燃焼させるそれらはノーマルよりパワーが出るのですが、やはり「味わい」という部分の追求が欠落しているのではないでしょうか。

効率の良い燃焼効率と味わい、その二つの要素をサンダンスでは追求してきたのですが、その理由のひとつに「新しいハーレーでもハーレーらしさを与えることが出来る」という確固たる信念があります。

たとえばTCがEFI化された時代、お客さんに対して「キャブの方がハーレーらしい」というセールストークを展開してインジェクションを否定するショップさんがいるとも耳にしました。EVOが登場した時もアルミシリンダーを否定し、鉄シリンダーモデルを勧める「ノリ」がありましたが、今も「旧いものはアリで新しいものを否定する」風潮がハーレーの世界に根深くあるのが現実ではないでしょうか? しかし、そうした「ノリ」のままでは業界全体に未来はありません。たとえば新型のハーレーが登場する度に、それを否定するばかりでは新型車が流通せず、カスタムのベースとなる中古車も出回らず、極論を言えばメーカーすらも倒産し、無くなってしまう恐れもあります。

そうした事を懸念し、我々はツインテックのコントローラーによって新たなハーレーにも「味わい」を与えることに尽力しているのですが、今回のM8用EFIコントローラーも絶大な自信を持ってオススメできるものです。もちろん「ハーレーらしいフィーリング」を与えることに成功しています。
かなり長くなってしまったので今回のブログは、ここら辺で切り上げますが、後編となる次回は何故、サンダンスがツインテックを選び、推奨するのか? サブコンやフラッシュメモリーの書き換えと何が違うのかを簡単にご説明させて頂きたいと思います。

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