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新たな再生向上サービスのご紹介。細かなパーツにもアイデアとこだわりが詰まっています。

バイクのカスタムの世界ではハンドルを換えたり、シートやマフラーを変えるなどの分かりやすいパーツ交換がクローズアップされがちですが、工業製品たるバイクというものは今更言うまでもなくネジ一本から車体が構成されています。つまりは「細かなパーツの集合体」といえるのがバイクであり、それは当然、エンジンの内部にも及ぶのですが、今回のブログで紹介させて頂くパーツは、まさにそんな事実を象徴するものかもしれません。
メカニックの方なら上の写真にあるパーツのノーマルとの相違点にお気づきの方もいるかもしれませんが、これは当社オリジナルのXR専用“ノーブロークン”タペット。根本的な構造や形状、素材を純正から見直したのはもちろん、新採用された「歯車型」のシム(そもそもノーマルではシムはありません)が一つの特徴となるプロダクツになっています。

通常、純正のタペットローラー部といえば、こうしたシムもなく、タペットローラー軸受けの内壁がすり減ればアッセンブリー交換するしかなかったのですが、様々なパーツを “再生した上で性能を向上させる” サンダンスではさに非ず。これまでもタペットローラーの軸受け内壁が減った際、そこをシムの厚みの分だけ削り、円形シムを使用して対応させて頂いたのですが、今回の歯車型シムは代表であるZAK柴﨑が、それまでのサービスを進化させ、「タペットローラーのベアリングを保持しつつもオイルを浸透させる為」に閃いたアイデアを具現化したもの。シムを「歯車型」とすることでこれまでの円形と比較してタペットローラーに微妙にオイルを染みこませながら、ベアリングを押さえるスグレものとなっています。

我々、サンダンスのスタッフにしても代表のZAK柴﨑が「こうしたパーツをいつ思い付き、いつ造ったのだろう?」と感心させられることもしばしばあるのですが、どれも具体的な形を見れば「なるほど!」と思わせてくれるもの。これも日常の仕事から「ハーレーをいかに良くするか?」「いかに安全で耐久性に優れたものにするか?」という部分に対して常に疑問を抱き、思考を巡らせているからこそ成せる技のような気がします。

ちなみに純正のXR1000のタペットはというと……

ちなみに、このページのトップにあるサンダンス製XR用タペットは「キャップと胴体がはめ込み式ゆえ、割れや破損を起こすことが多い純正の弱点」を解消する為、ニッケルクロモリ鋼材を削り出したスペシャルになっており、今後は、さらに歯車型のシムを含めたものを「XR専用ノーブロークン・タペット」として販売していく予定なのですが、その当社が削り出しでタペットを生産する理由となった純正XR1000のタペット断面図が上の写真。真っ二つに切断してみるとご覧のとおりに中空構造の上、肉厚も薄く、いかにも脆弱な構造となっています。またタペットローラーの軸受け内壁の部分を見ても、かなりすり減っていることがお分かりになるでしょう。これではトラブルが頻発するのも納得です。

こうした部分を解消した上で“再生・向上”を果たす当社のサービスですが、これはXRに限ったものでないのは言うまでもありません。タペットローラーが深く入り込んだ構造のEVOスポーツやTCはその限りではありませんが、他のモデルなら、すべての車種がこのサービスの対象になっています。
無論、これからサンダンスによるタペットの再生・向上サービスはすべて今回、ご紹介させて頂いた歯車型のシムを採用していく所存です。

今回は当社サンダンスの中でもマニアックで細かなパーツの紹介とさせて頂きましたが、お客様のハーレーを安全かつ快適に永く走らせることを信条とする姿勢が、こうした「縁の下の力持ち」的なパーツから皆様に伝われば幸いです。是非、お気軽にお問合せください。

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