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TC110専用適正圧縮化ピストン “DISH-DOME” 登場です!

F1やインディーカーなどの4輪トップレースのピストン開発を行う研究室として知られるメーカー『ワイセコ』とその開発エンジニアと深い関わりを持つサンダンスによるコラボレーション的展開でラインナップされる『サンダンス/ワイセコ ‘T-Spec’ ピストン』ですが、この度、TC110専用の新タイプが登場いたしました。
“DISH-DOME” というネーミングのとおり、このピストンはトップ形状が特徴的な造りとなっており、TC110のヘッド燃焼室を加工することなく、適切な圧縮比を実現するスグレモノ。これまで当ブログや各雑誌・ネット媒体で「日本で流通するガソリンのオクタン価と、それに適合した適切な圧縮比の重要性」を唱えてきた当社代表、“ZAK” 柴﨑ですが、今回のピストンもその経験に基づく実践的技術と「ユーザーの皆様のハーレーをより楽しく、かつ耐久性に優れたものを提供する」という理念に沿って生み出されたものとなっています。

ちなみにこのピストン。上の写真にあるとおりピストンの中心がドーム形状となっているのですが、これはコンプレッションを適正化させつつ、TC110のコンロッドを使用可能にする為の措置。TC110で適切な圧縮比とする為には、これまで当社でリリースした「適正圧縮ピストン」よりトップのディッシュ部分を深くとらなければならないのですが、それを理想の数値どおりの深さに設定してしまうとコンロッドトップが当たる箇所の厚みがミニマムの数値よりマイナスになってしまう問題が生じます。それをクリアすべく理想的な圧縮比としながら、コンロッドトップの『逃げ』のクリアランスを確保し、さらに肉厚強度を持たせた形状となったのが今回の“DISH-DOME” ピストンなのです。

この特徴的な形状から、ともすれば「ピストンが変形しているんじゃないの?」などと誤解されてしまうかもしれませんが、これは強度と適切な圧縮比を両立させたがゆえ。ピストン・トップの表面積も、さほど増えていないのでドーム状でもエンジンに悪影響を与えることは決してありません。むしろ、ピストンの強度を確保した上で燃焼室を加工することなく適切な圧縮比を実現するには、この形状がベストであると我々サンダンスは考えます。

上の断面図をご覧になっても強度と適切な圧縮比の具現化を“DISH-DOME”が両立していることがお分かりになると思いますが、基本はこれまでの‘T-Spec’ ピストンと考えは同じです。
ちなみにこの “DISH-DOME” ではガスケットの厚みの誤差を想定し、圧縮比を8.5~8.8:1に設定しているのですが、1800ccオーバーでも、この圧縮比設定であれば夏場にオーバーヒートしづらく、早期着火が起こりにくいエンジンとなります。たとえば、ハーレーのエンジンチューニングの世界では未だ「高圧縮=ハイパワー」と捉えられがちなのですが、それもオクタン価の高いガソリンがあってこそ。そうしたガソリンが流通していない日本の市場の中で、前時代的な思考のパーツ交換を行えば必ずエンジンが大ダメージを受け、金銭的な部分はもちろん、ヘタしたら走行中、命に関わる危険性もはらんでいます。
そうした部分を憂慮し、当社サンダンスでは適正な圧縮比の重要性を唱えているのですが、もちろん、それと同時に耐久性に優れ、澱みないパワーとトルクを生み出す「適切な圧縮比のエンジン」が発熱量の大きいハーレーのような空冷Vツインエンジンにはベストと考える所以です。
そうした適切な圧縮比を実現しつつ、ハイパフォーマンスなスリッパー形状とし、スカート部にマイクロスリックコートを施したサンダンス/ワイセコ‘T-Spec’ ピストンは世界最高峰の品質を誇るプロダクツと自負するものです。
価格は税込みで66,000円。TC110を所有し、オーバーヒートやエンジンに不安を感じるという方は是非、サンダンスの“DISH-DOME”ピストンをお試しください。

 

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