ブログ
パシフィコ横浜で開催された『ノスタルジック2DAYS』に行ってきました!
先日の当社ブログでお伝えしたとおり、2024年2月17~18日に神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で開催された『ノスタルジック2DAYS』にZAK柴崎はじめ、当社スタッフで行ってまいりました。
なぜ当社サンダンスのZAK柴崎がパシフィコまでアシを運んだのかというと、これまた先日のブログでも書かせていただいたとおり、この『ノスタルジック2DAYS』のエグゼクティブアドバイザーを務め、ステージでのトークショーに出演し、クレイジーケンレーシング(CKR)としても出展する横山剣さんとのご縁ゆえ。この日はZAK自身もフラッと顔を出すというか軽く遊びに行ったというノリなのですが、イベントでは横山さんはもちろん、NISMO総監督でありエンジニアのDr.松村氏とも会い、それぞれ旧交を温めたようです。
ちなみにこの日の『ノスタルジック2DAYS』のCKRブースでは当社のZAK柴崎が自らの手でヘッドをチューニングし、ピストン&コンロッドをデザイン(設計)した横山剣さんのレーシングマシンであるブルーバード510(通称:ブラックバード)を展示。その技術をフィードバックしたCKRオリジナルのピストン&コンロッドをショーケースの中で展示&販売していたのですが、これには多くの人が興味を抱いていたようです。また当社オリジナルのオイルであるケノルのクルマ用オイル各種やCKRブラックバードにも搭載されているボルトマックスバッテリー、ZAK柴崎が執筆したH-D工学書の決定版『ハーレー・ダビッドソン ダイナミクス』もショーケース内に飾っていただいたのですが、こちらも人気のCKRブース内でのプロモーションだったゆえ、ハーレーマニア以外の多くの来場者の皆さんにシッカリとアピール出来たのではないかと思います。
その『ノスタルジック2DAYS』ではまずクレイジーケンレーシングのブースに行き、次はZAK柴崎の旧友でありエンジニア仲間の松村基宏氏が率いるNISMOブースにアシを運んだのですが、そこで発表されていたのが、日産S30フェアレディZ用のDOHC4バルブL型エンジン! マニアの方なら知ってのとおり、本来、ZはL型6気筒SOHC2バルブエンジンなのですが、このエンジンの発表には当社のZAK柴崎も大いに感銘を受けたようです。
そのZAK柴崎はNISMOが発表したL型6気筒DOHC4バルブエンジンを前にこう語ります。
「エンジンがむき出しのバイクと違ってクルマの世界って、どうしてもボディーワークが中心に語られがちなんだけど、あくまでもエンジンを主役として捉え、コレをショーで発表したNISMOと松村さんには素直に敬意しかないよね。本当に凄いことだと思う。このエンジンの凄いところって、ただ昔のものを焼き直ししたワケではなく、進化したものである、ということ。今の時代、3Dスキャナーとか3Dプリンターがあれば、ある意味、昔のものをそのまま再現することは簡単に出来てしまうからね。でもエンジニアリングというのはそうじゃない。このエンジンはGTRのようなDOHC4バルブになっているんだけど、これだと現行で流通するバルブやバルブスプリングも使えるし、リペア性も考えられている。摩耗するパーツが簡単に手に入るということは今後、ユーザーさんが維持していく部分でもコストが抑えられる利点もある。もちろん基本はL型のエンジンなんだけど、DOHC4バルブという進化したものでも今のZのユーザーさんたちはマフラーもそのまま装着出来るし、キャブ仕様もインジェクション仕様も選べる。いわばコレはエンジンコンバージョンキットと呼べるものでウチがやっている手法と一緒だよ。まさにこれはレトロモッドやリバースエンジニアリングの流れであり、世界中でこのエンジンがセカンド・ムーヴメントを起こすであろうことが予測できる。このエンジンはそこに凄さを感じるし、本当のプロの仕事はこういうことなんだと思うよね」
こう語るZAKの言葉に松村氏も「いやいや。ハーレーでああいう凄いエンジンを創る柴﨑さんこそ凄いですよ」と謙遜して語るのですが、大メーカーと民間ショップでも同じエンジニアリングの世界に生きる者同士として共感する部分も多いようです。
エンジンをイチから設計し、それを真っ当なプロダクツとして公道で走らせる。それには経験した人間でないと伺い知れない労力があり、相当な知識と技術が要求されるものですが、だからこそ同じ種類の人間同士の繋がり、大げさに言ってしまえば魂レベルでの共鳴というものを二人の会話には感じられます。
ちなみにDr.松村氏曰く、この『ノスタルジック2DAYS』で来場者たちの反応を見て、そこから生産に入るか否かを判断するとのことですが、こうした部分にも本当の意味でのプロフェッショナリズムを感じます。
そのNISMOのDr.松村氏とスーパーGTのドライバーであり、イベント・トークショーゲストの松田次生選手を今回の『ノスタルジック2DAYS』来訪のキッカケとなったCKRの横山剣さんに紹介すべくZAK柴崎が控室までアテンドしたのですが、メジャーなミュージシャンとトップレーシングチームの監督であり、エンジン開発者が初対面はお互いに恐縮。仕事が違えどもそれぞれ共に敬意を抱く様子は、恐縮ながらなんか微笑ましい光景でした。ちなみに下写真はZAK柴崎自身が撮影者なので写っていないことを予めご了承くださいw
その横山さんは17日のステージ、トリとしてトークショーを行ったんですが、壇上でもサンダンスのことを語っていただきました。この他にも良い出会いがあった『ノスタルジック2DAYS』ですが、何はともあれ、まずはイベント関係者の皆様、大変お疲れさまでした。我々サンダンス一同も大いにこの日を楽しみました。
ちなみにZAK柴崎がヘッドチューンおよびピストン&コンロッドを設計した横山剣さんが駆るブラックバードは2024年4月14日のJCCAツクバミーティングに参戦予定。そこでの走りにも期待です!