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サンダンス・オリジナルブレンドのH-D専用オイルを開発中です!

低速域からトルク感と鼓動感に溢れ、それが大きな魅力のひとつとなっているハーレーダビッドソンのエンジンですが、大排気量の空冷OHVツイン、ドライサンプ方式という構造の上、さらには油圧式タペットを用いているゆえ国産多気筒の“高回転”型エンジンと異なる様々な特徴が存在しています。
たとえばエンジン内部もインテークとエキゾーストの温度差が大きく、各所には大排気量の空冷エンジンならではのヒートスポットもあります。つまりエンジンの各部に温度のバラつきがあり、構造上、不安定な面があるのも正直なところです。
またハーレーのビッグツイン(スポーツスターも含む)エンジンは水冷・多気筒の高回転型マルチエンジンと常用回転域も異なります。
それらの要素を鑑みてサンダンスでは常々、20数年前から「専用エンジン・オイルの開発と販売準備」を念頭に置いていたのですが、この度、いよいよ「ハーレー専用のエンジンオイル」のリリースの販売準備が整いつつあるので、ここでお知らせさせていただきます。
これまで当社ではH-D本社への開発データの提供やビューエルの開発を始めとする活動はもとより、一般的な修理やチューニング、“走り”を追求したカスタマイジング、そして“デイトナ”や“鈴鹿8時間耐久”などのレース活動によって様々な経験とデータを蓄積してまいりました。ハーレーという特異なエンジンの内部構造や「どの箇所にどんな抵抗があるのか?」といったデータは一日の長があるものと自負しています。さらに言えばこれまで当社では「ニカジルメッキ」や「CrN」、「DLC」や「アーマープレーティング」、最近では溶射による「T-SPECコート」など金属の表面改質についても研究を重ね、様々なデータを蓄積してきました。また10数年前よりオリジナルのオイルフィルターを開発し、当社スタッフ全員が「オイルソムリエ」の資格を取得し、オイルそのものに対する知識や造詣を深めてまいりました。そのサンダンスがナックルから現行のM8に至るまで、すべてのハーレーに特化した新たなオイルを開発することに意義がある、と自負しています。

オイルの品質を決定する世界基準のAPI規格とSAE規格とは?

昨今の市場を見てみるとH-D用に限らず様々なオイルが流通していますが、残念ながら中には世界基準となる品質規格を満たしていないものが存在します。もともと石油関連会社が親会社となる自動車整備工場でメカニックとしてのキャリアをスタートさせた当社のZAK柴崎ですが、それゆえにオイルに関して詳しい知識とエンジンにおける重要性を深く理解しています。
その中で譲れないポイントがオイルの世界規格であるAPI規格を通過しているか否か、ということです。正しく検査機関でテストされ、これを通過しないものはエンジンオイルとして認められないのが世界的な常識です。
ちなみにこのAPI規格とはアルファベット順にオイルのグレードが示されているもので、現在の最高基準はSPという規格になっています。柴崎がメカニックとして駆け出しだった頃、オイルの最高基準はSEクラスが最高基準のオイルだったとのことですが、単純にアルファベットを順に追ってみても40数年の間にオイルの品質が向上していることを示しているのです。
その「SP」規格をクリアするには「不純物がなく」「酸化しづらく」「省燃費性が高く」「高次元でバランスがよく」などの厳格な基準があり、15w-50や20w−50の粘度では現実的に難しいのですが、某大手メーカーと共同開発中のサンダンス・オイルは、ハーレーに適応したものの中での最高基準を獲得すべく現在、目下申請中です。

加えてオイルの基準を示す重要な数値に「粘度」を示すSAE規格があるのですが、これも正しい検査機関でのテストを受け、認定を受けていない場合は表記と性能が乖離したものが市場に存在することも否めません。冷たい時に、どれくらいの固さとなり、あるいは100度くらいの温度でどれくらいの固さか? といったオイルの性能は正しく検査を経て流通される必要があります。
たとえば、これを通過していないものはラベルの表記が「20w−50」でも、じつは30番のシングルオイルであることは、あり得る話ですし、粗悪なベースオイルに添加剤を入れてごまかすということも残念ながら起こり得る事例です。
つまりはAPIとSAE、この2つの世界基準が本当に良質なオイルを見極める為の絶対条件になります。

一般的なハーレーエンジンの限界回転域は6000〜6500rpmです。
そこでの性能に特化したオイルとは?

そもそもオイルというものはベースオイルに30%近くの添加剤が含まれ、それが性能や性質を決定付けているのですが、当社サンダンスから販売予定の新オイルは、いうまでもなくハーレーダビッドソン専用設計で、「空冷ビッグツイン」のアイドリングから限界回転域である6000〜6500rpmでの性能に特化したものとなります。
それを満たすには正しく検査機関の厳密な検査を受け、世界基準の規格をクリアしていることが絶対条件です。
またハーレーという特殊なバイクのエンジン、その構造を理解し、長所や短所を知り尽くした経験、技術があって、はじめて「適切なオイル」とは何かが理解出来ると思います。
繰り返しになりますが、当社ではストリートの修理、整備、チューニングやレース活動によって様々な経験をしてまいりました。特にレースの世界では毎年ごとにエンジンの材質を変えたり、仕様を変更したりすることで培ってきた歴史があります。それをお客様に還元してきたという自負もあります。
その中で必要性を感じていたのが、ストリートに対応するH-D専用設計のオイルです。
皆様、ご存知のとおりハーレーのエンジンは決して高回転型ではありません。また高トルクによるエンジン内部への負荷、空冷大排気量ゆえの熱量も膨大です。また湿度の高い日本という国の気候に合わせた耐久性質も必要条件です。それらを満たすのがサンダンスオイルです。
大排気量、大トルクに対しても強靭な油膜を形成することでエンジンを保護し、それだけではなく低回転からハーレーとしての高回転域である6500rpmまで滑らかなトルクが実感出来、さらには極圧性にも優れ、エキゾーストとインテークの温度差やヒートスポットなど空冷エンジン独特の場所による内部温度の不安定さに対応する絶対条件も満たします。ゆえにストリートクラスのドラッグレースにも最適な性能を誇ります。
また大排気量2気筒エンジンならではのピストンからのオイルの吹き抜け、ブローバイによるスラッジの清浄分散性も他のオイルと比較して優れたものになります。
加えて日本の気候に対応した経年変化の少なさ、ロングライフであることも考慮に入れ、さらには一般公道のストップ&ゴーにも適したオイルを某一流メーカーの研究機関と共同開発し、リリースする予定です。発売までしばらくお待ち下さい。

サンダンスによるハーレーのための専用設計オイル……どうかご期待ください!

 

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