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EFIモデル寒冷始動時の注意点です。 (2017/01/12)

まだまだ最低気温10度を下回る寒い日が続きますね。今回は、そんな寒冷時におけるEFIモデルの始動の際の注意点をお伝えしたいと思います。
インジェクションモデルの場合、まずエンジンを掛ける時、キーを回し、イグニッションをON→メーター内のチェックランプおよびセキュリティーランプが点灯

→電磁ポンプが回る→ヘッドライトやテールランプの燈火類が点灯→その後、セルモーターを押してエンジン始動という手順でスタートさせるのは常識ですが、その中で特にリチウムイオン・バッテリーに換装している方にお伝えしたい注意点があります。
現在、蓄電力に優れ軽量なリチウムイオンバッテリーはサンダンスユーザーの皆さんの間で高い人気を博しております。しかし唯一問題点が “外気温が摂氏10度を下回った場合、起動電圧が非常に落ちてしまう” という欠点です。
先ほど述べさせて頂いたとおりエンジンを始動する手順では、ヘッドライト点灯やガソリン電磁ポンプの作動、さらにセルモーターを回した時点で電力がかなりの消費します。特に寒冷時では更に多くの電力がセルモーターに取られることになります。寒いがゆえにオイルも固く、クランキングするにもセルモーターが多くの電力を必要とします。その残りの電力が12Vを下回っていた場合、インジェクション車両のコンピューターが起動しない、または正しく起動しない状態が起こります。
無論、これはツインテックをはじめとするEFIコンピューターのすべてに該当するものであり、EFIモデルの高級なスーパーカーや最先端のスポーツバイクでも同様です。まずユーザーの皆様に対しては“EFIとはそういうもの”という理屈を知り、今後はそれに慣れ親しんで頂ければと思っています。
たとえばリチウムイオン・バッテリーに換装したEFIモデルに乗っていて、前項の事を知らないるユーザーから「最近寒きなってから、セルモーターが回ってもエンジンが掛からない」という問い合わせがくることがあります。しかし、それは当然です。何故ならコンピューターが起動しないままにセルモーターを押しても、必然的にプラグもスパークせず、ガソリンも送られずでは、エンジンも掛かりようがありません。
従来のキャブレターモデルの場合、どんなに寒くともセルモーターが回ればエンジンを掛けることが可能でしたが、EFIの場合、全ての電力が使用されている状態でも12V以上の電力がコンピューターに行かなければエンジンが正しく始動することはありません。この辺がキャブ仕様のハーレーに慣れたユーザーの皆さん他、多くの方が最初に面を喰らう部分だと思います。
それゆえにEFIモデルはバッテリーを常にチャージしなければならず、当社でも“サンダンス/シーテック・バッテリーチャージャー”をご用意させて頂き、常にバッテリーを満タンにして頂くべくアドバイスを行ってきていますが、特に寒冷時のEFIモデルには必須だということを、まずは覚えて慣れて頂きたいのです。
正直、「バッテリーを常に充電しておくなんて面倒くさい」と考える方もいるかもしれませんが、EFIモデルが背負う宿命だと思って下さい。リチウムイオン・バッテリー仕様の場合は充電時間も短く、走行中に蓄電される効率が良いメリットがあるもので、通常のバッテリーよりは充電器の接続回数は少なくていいのですが、寒冷時10°C以下の始動時の電圧低下が一点の欠点ゆえに全ての車バイクメーカーが採用をためらっているのが現状です。それ以外、従来のバッテリーに全てが大きく勝っているのです。
先ほどお話したとおり、セルは回るけどエンジンが掛からないという際は、正規ツインテックキット装着車量には装備されている“バッテリーインジケーターランプ”が青LEDが点灯しているかどうかをチェックしてみてください。
またエンジンを掛けたにも関わらず、メーター内にあるキーの形をしたセキュリティーランプが点灯したままの状態になってしまうこともあるのですが、この場合は始動時の電力が足らず、コンピューターがバグっているとお考えください。
現在、進化したファームウェアと新しいマッピングのツインテック・バージョン5.1をリリースさせて頂いてます。従来に比べて高性能ゆえ、正常な電圧が供給されていなくても走れてしまう状態になるのですが、セキュリティーランプが点灯している場合は再始動をお願いします。
一度始動させたエンジンなら、クランキング時のオイルも柔らかく、またバッテリーへの蓄電も十分です。セルモーターが回りやすくなっている状況でエンジンを二度掛けすれば、先に述べさせて頂いたような問題も必然的に起こりません。
我々もEFIモデルの注意点として何度となく、このようなことをご説明させて頂いているのですが、まだまだ寒いこの季節ゆえ、今回はブログのテーマとしてEFIモデルの寒冷始動時での注意点をお伝えさせて頂いた次第です。
また純正バッテリーで同じような症状が発生する場合は、バッテリー自体の劣化という原因が考えられます。そうした場合はバッテリーを交換、もしくは長時間の充電をしなければならない状態にあるとお考えください。

セルが回る→エンジンが掛からない、もしくはセキュリティーランプ等が点灯したままという事例は決してトラブルではなく、リチウムバッテリー装着車のいわば日本の冬場のEFIの常識と捕らえて頂ければ幸いです。
その点を踏まえた上で多くの皆さんがハーレー・ライフを楽しんで頂ければと思います。
現在、ガソリン自体もEFIを前提にした品質のものに推移して流通しています。この先の未来おそらく数年後には、キャブレター車が市販ガソリンではセッティングがでない、またはイマイチ状態になってしまうことも想定できます。それゆえにEFIの常識=トラブルと考えるのではなく、極当たり前の知識を知って慣れ親しんで頂き、キャブレター並の味わいと鼓動感、またそれ以上のトルク感、とパワーを実現するツインテックTCFI Japanバージョンをお楽しみください。