Zakの造り物→タペットブロック (2014/03/10)
サンダンスの中を見回してみると、「ん? 」と思える物があったりします。
例えば、写真のタペットブロック。
通常ハーレー用のタペットブロックは鉄かアルミのはず。
何故に金色をしているのか? 自分が知らなかっただけなのか?
Zakに聞いてみたところ「ああ、造ったんだよ」と即座に答えがかえってきたではないですか。
続けざまに、、、、「アームズブロンズ。船のスクリューに使う材料で造ったんだよ」
「。。。。。。。。」言葉が出ない私。
「リアルナックルあるでしょ。当時のナックルはソリッドタペットだけど、油圧にするために造ったんだ」
「そーなんですかぁ」と返事をするも実際頭の中は????だらけ。
何故なら、私の中には “タペットブロックは買う物” という決めつけの頭しか無かったからです。
ハーレー用のパーツは、分厚いカタログ本が何社からも出ていて、全部合わせれば無い物はないというほど豊富ですよね。
ハーレーに関わり始めた当初は、その数の多さに仰天したものでしたが、いつしか “何でも手に入る” 感覚になっていて、
それらのパーツを組み合わせれば “何でも出来る” という大きな思い込みが出来上がってしまったのです。
が、それは大きな間違いでした。
見た目はナックルそのものであっても、現代に産まれたであろう事を想定してZakが造り上げたリアルナックルは、
純正とは異なる現代的なアルミヘッドを持ち、シリンダーは当時物より強固なダクタイル鋳鉄であり、先に書いたようにタペットは油圧システムを採用されている。
そのような物を造った人間は過去に存在していません。だからパーツも買う事はできません。
という事は、、、造る以外に手に入れる術はない。
素材は? 製法は? 加工は? サイズは? 考えて決めなければならない事はたくさんあるでしょう。
誰もやったことがないという事は、決めるのは全て自分。リスクも全て自分持ちなわけです。
考えただけでも(いや、考えが及ばないのが本当ですが)、ゾッとしました。
実はそんなゾッとするようなパーツに囲まれているうちに、恐ろしい事に慣れっこになってしまっていたのですが、
ふと改めて考えると、無い物を造るという事はやっぱり凄い偉業なのだと思い返し、ならばせめて皆さんに紹介したい、
ということで、今回写真を載せた次第です。
今度も気がついたたびに、ここでZakの造った物たちを紹介していくつもりです。
楽しみにしていてください。